進む低年齢化|緑内障治療119番
進む低年齢化
10代、20代の若い方が緑内障予備軍と診断されるケースが増えています
緑内障とは「目の成人病」とよばれ、比較的中高年に発症することの多い病気でした。
現在は40歳以上の約17人に1人が緑内障だと言われていますが、自覚症状がほとんど無いことから、実際にはもっと多いのかもしれません。
そして、私が「比較的中高年に発症することの多い病気でした」と言ったのには訳があります。
と言うのも緑内障は、徐々に低年齢化の傾向にあり、危険性が高いからです。
その原因として考えられるのは、日常生活における目の酷使とステロイド剤による薬害です。
家庭や職場にパソコンが普及して、1日の大半をパソコンの前で過ごすことにより、過去の時代からは想像ができないくらい、目を酷使する日々を送っているからです。
それに、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、花粉症などの増加に伴い、ステロイド剤を使用する人が非常に増えているのです。
アトピー性皮膚炎では、ステロイド剤の服薬や、軟膏を使用する場合が多いですし、花粉症などではステロイド点眼薬を使用する場合もあります。
その様なステロイド剤の使用から、実際に緑内障になる事例が報告されていますので、これからはますます緑内障の患者数は増えることが予想され、低年齢化の恐れがあるのです。
実際に最近は10代、20代の若い方が、他の眼病で眼科を受診し、たまたま検査を行ったところ、「緑内障予備軍」と診断されるケースが多くなっています。
緑内障は放置すると視野欠損が進み、最終的には失明してしまいますが、
急性緑内障以外の緑内障は、10年から20年の長い月日を経過して失明に至ります。
今までの緑内障の傾向ですと、40代位から自分でも気が付かないうちに発症し、自覚症状が現れるのは、5年から10年後の視野欠損がかなり進行してからになりますので、たとえその方が失明に至るとしても、70代や80代になっている可能性が高いのです。
ですから、実際に緑内障で失明に至るのは、ご高齢の方が圧倒的に多く、失明に至る前に天寿を全うされた方も多くいらっしゃったことでしょう。
ですがこれからは、働き盛りの若い方の失明も、珍しいことではなくなってくると考えられます。
実際の調査結果でも、
1990年の調査結果では、日本の失明原因の2位が緑内障で13%でしたが、
2002年の調査結果では、日本の失明原因の1位が緑内障で24%です。
残念ながら緑内障で視力を失う方が増えてしまっているのです。

